【津軽三味線に鳳凰を宿して頂きました】

◆発端

昨年ご縁あって出会った「金彩線画アート」職人のKinsaisenga-art Fushimiyaさん。

金彩線画アート、最初はあまりイメージが湧きませんでしたが、HPのギャラリーを見たらとても素晴らしかったんですね。

着物、下駄、瓦、テーブル、携帯など大抵のものにできるようです。そもそも着物に描けるのが一番驚きでしたが。

そこで、日本の技、美術である金彩を、今一番大事にしている、和楽器である三味線とコラボしたら、凄く良いのではと考え、今回オーダーさせて頂きました。

◆アイデア

元々、三味線は木の赤茶色系、皮の白、他は金具の金、糸の黄色系の3種類がメインなので、金彩は問題なく馴染むだろうと考えてました。

あとは、何を、どこに描くか、どこまで描くか。。

今の「胴掛け」(胴の上、右腕が当たる場所に付いてるもの)は、既に鳳凰の羽のようなものを選んでいたので、そこにマッチする様に羽をブワッと広がるようにしたらどうだろうと。

そして、非常に大事な部分の皮の部分ですが、自己責任のもと、三味線のお店の方に確認したところ、水に濡れるのは良くないが、そうでなければ大丈夫だろうとのこと。今度は金彩の方に確認し、濡らすようなことはないとのことなので、お願いすることに決めました。

羽は、胴の下をぐるりと覆います。

実は普段は見えないシールドが刺さるジャックの部分にも面白いアイデアが。

斯くして、胴の部分を体、棹を首、天神(一番先の部分)を頭に見立て、一羽の鳳凰が誕生することになりました。

天神もちょうど角度がくちばし様になってるんですね。

そして、オススメされた家紋も入れて頂くことに。

Fushimiyaさん、実は雅楽もやっていらっしゃって、その中で鳳凰というのは非常に重要で、普段も描く機会も多く、ご自身でも好きということで、打ち合わせもとても盛り上がりました(^^)

(打ち合わせは二子玉川の5/8KAFE 席のスペースがとても広くて助かりました)

◆納品

完全オーダー制ですので、タイミングによることになりますが、思っていたほどかからずに施して頂きましたm(__)m

素晴らしく魅力的になったマイ三味線と再会し、益々今後の演奏が楽しみになってきました!

演奏と共に、アートとしても多くの方に楽しんで頂けたら、とても幸せです(^人^)

◆「金彩線画アート」とは

手描き友禅染で着物等製作する際の「金彩」技術を使い、筒糊という小さい筒に入れた先金から糊を絞りながら線画を描いていきます。

金彩線画アートは、着物だけでなく、工芸品やインテリアなどにも自由に描く事で、金彩の美しい線画美を生み出していきます。その技法は、一点一点手描きのため、一期一会、一点モノ、という付加価値が加わります。

*Kinsaisenga-art Fushimiyaさんより

HP https://kinsai-fushimiya.amebaownd.com/

◆長文読んで頂き、ありがとうございます。

楽器は生き物で、楽器は魂とも言われた事があります。そして、作った方の心がこもっていると。

この3年間でも、本当に大事な事を学ばせて頂きました。

大切に大事に扱って、自分でも楽しく、できたら、他の方にもその音を楽しんで頂けたらと思っています。

せっかくなので、日本の良さを何かしら残していける人生になっていったら良いかなと。

Mori Toshiaki

津軽三味線奮闘中。 その他の日常も色々

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